「ラップ史」入門 / 著者 宇多丸, 高橋芳朗, DJ YANATAKE, 渡辺志保
著者
宇多丸, 高橋芳朗, DJ YANATAKE, 渡辺志保
出版社
NHK出版 NHK-FM 「今日は一日"RAP"三昧」制作班編
ページ数 / サイズ
284ページ / 21.2 x 14 x 2.2 cm
発売日
2018/10/30
定価
1600円(税抜き)
Hip-Hopグループ、ライムスターのMC宇多丸が司会進行をつとめたNHK-FMの10時間番組での会話をそのまま書き起こした書籍。 1970年代から2010年代までを5章に区切り、当時の空気感、Hip-Hop界の動向や傾向からはいって、ヒット作、ヒット曲、売れたアーティスト、事件などを幅広く紹介し、感想やコメントを加えている。 FM放送の書き起こし、相当の準備をして臨んだと思われ、また、偏りが無いのも好感が持たれる。
メインテーマはUSのHip-Hopの歴史になるが、それに対し、日本のHip-Hopが、どう反応し、どう創意工夫して、進化していったかについても触れている。 日本人の会話文であり、ユーモアに満ちているので、大変判りやすく、読みやすい。
また、入門というだけあって、文中に出現する人名その他の用語についても、丁寧な解説が載せてあるので、初心者にも安心かと思われる。
宇田丸に加えゲストのいとうせいこう、BOSE、ZEEBRA、ライムスター、DJ IZOH、漢 a.k.a. GAMI、BAD HOPといったアーティストの視点からの 捉え方が現場感を加えている。 渡辺志保によるHIP-スラングについてのコラムもあり、これはこれで興味深い。